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子どもエッセイ

ペンギン大脱走

2012/03/06

数日前から、千葉県の葛西水族園から逃げ出したフンボルトペンギンの話題がメディアで取り上げられています。

これまで、全国各地の動物園などから動物が逃げ出すニュースがちらほらとありますね。

動物が逃げ出すと、管理している施設の職員は大慌てで捜索を開始します。

逃げ出した動物が、人間にとって害を及ぼしたり、生態系を変えてしまったりする危険性があるため、警察なども出動しての捜索になります。

施設から動物が逃げ出すたびに思うのですが、小さな檻や敷地から逃げ出したいと思うのは、動物の本能なのでしょうね。

それもそのはずです。動物にとっては、自然での生活が一番合っているのですから。

ただ、施設にいる動物は、人間が管理している施設で生まれることが多く、人間によって育てられた動物は、自然界に帰したところで、生き延びることはできないそうです。

ですので、かわいそうだからと言って自然に帰すことがその動物のためかと言われれば、一概にはそうは言えません。

動物園や水族館など、人間がその動物の生息地に行くことなく、その動物の形や大きさなどを知るためには欠かせないものかもしれません。

人間の知的欲求を満たすための施設であるので、人間からすれば、大事な施設です。

ですが、逆に動物からみれば、本来の姿を奪われ、人間のために人間に管理されているだけです。

人間もこの地球上では、同じ動物です。

地球上にいる様々な動物の中の一種でしかありません。

私たちは日々、そのことを忘れて生きています。あたかも人間が地球上で一番偉い上位の生き物のようなつもりで生きています。

確かに、地球上の生物の中で、一番脳が発達し、社会的な生き物ではありますし、いわゆる高等動物に位置づけられる種であることは間違いありませんが、だからといって、一番偉いわけでも、優先されるわけでもありません。

自然によって生かされ、他の生物によって生かされているのが人間です。

これからの時代、特にそういった原点に返った考えを頭の片隅にでもいいので持って生きていくことが必要不可欠なのではないかと思います。

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