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子どもエッセイ

連綿と

2017/02/03

年末にとある音楽フェスに行ってきました。

10個ほどのバンドが集まってのフェスです。

主催者はハイスタンダードというバンドで、現在数ある音楽フェスの第1人者ともいうべきバンドです。

ヤフオクドームがびっしり埋まるくらいの動員数で、お昼から夜までぶっ通しのプログラムでした。お客さんは、若い人から私よりも年上の方まで様々で、親子連れの参加も多かったです。

時代と共に、流行る音楽やファッションなど、いろいろと変わっていくのが常ですが、時代の流れと共に変わるものとそうでないものがありますね。

オープニングを飾ったのは、WANIMA。

元気いっぱい夢いっぱいの若手バンドです。WANIMAの曲のとある曲の中にもハイスタンダードという名前が出てきます。

同じく、出演バンドのひとつだったMAN WITH A MISSIONのとある曲の中にも出てきます。

そうやって、若手といわれる人々が、バンドをやろうとするきっかけになるバンドがこれまでも多く存在してきました。

そして、今度は、その若手といわれる人々が、次の世代のきっかけになっていくのでしょう。

誰もが、何かを始めようとするとき、何かのきっかけが必ずあって、そのきっかけに心を動かされ、リスペクトし、熱い思いを胸に抱きます。

どんな仕事であっても、趣味であっても、それぞれの熱い思いが誰にでも胸の内に存在しています。

現代は、それを表に出すことがかっこ悪いと思われがちですし、また、何もやっていない内から妙に現実的で、早々に諦めてしまったりといった傾向が強く感じられますが、素直に表に出せない時代なんでしょうか。

もちろん、現実はそんなに甘くないですから、誰もかれもが好きなことをずっとやっていける環境ではないかもしれません。特に、好きなことでご飯を食べていく、ということは、並大抵の努力や運でできることでもないですしね。

ただ、情報化社会において、経験せずとも情報のみで早々に見切りをつけてしまう傾向は、あまりにももったいない気がします。

まずは、やってみて、そこでダメなら工夫して、ちゃんと考えて、それでもダメなら諦めたらいいと思うわけです。

そうやって時代というのは受け継がれていくわけですし、連綿とした思いも受け継がれていくわけです。

伝統文化なども同様だと思います。

時代に応じて変えていかなければいけない側面もあるでしょうが、その根っこだけは、早々変わるものではありません。

私に保育の面白さや楽しさ、素晴らしさを教えてくれたきっかけをくれたのは、とある保育園でした。その園の当時の園長先生が、今、私が師と仰いでいるわけですが、あの時の衝撃は、今でも忘れられません。

それまでは、保育園というものは(学校や幼稚園なども含め)、建前社会と思っていましたし、口ではきれいなことを言って、実際は違うんでしょ、という斜めにしか見れていませんでした。

まぁ、そこは今でも変わんないわけですけど(笑)、整合性が取れないことが大嫌いなので、そこは早々変わりませんけどね(笑)。

もちろん、完璧というのは、世の中に存在しないわけですから、多少の整合性の取れなさは仕方ないにしても、目をつぶれない矛盾は私は我慢がならないのです。

そういう厳しい斜めの私目線を、す~っとさせてくれた園でした。

あのきっかけがなかったら、私は早々に退職していたでしょうね~。

今頃は、きっと別の仕事に就いていたと思います。

まだまだその師はご健在で、日々パワフルにあちこちを飛び回っていらっしゃいますが、その思いだけは絶えさせず、連綿と次の世代へも受け継がれていってほしいと切に思う今日この頃です。

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