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子どもエッセイ

信じるということ

2012/05/28

園で大事にしていることのひとつに、「子どもを信じること」ということがあります。

これには、いくつかの意味を含みます。

まず、子どもが自ら発達するということを信じる、ということ。

子どもは、自分の個性に合った発達を自分なりに遂げていくということです。

つまり、無理に教え込むことや指示をして子どもを動かすことで子どもが発達するのではないということです。

ですので、発達を促すような働きかけは保育の中で様々な環境を通して行います。

また、子どもは決して「何も分からない無知な生き物」ではなく、「おとなと変わらない一人の人間」であることも信じています。

確かに、おとなに比べれば経験は不足していますし、おとなのように自分の考えを上手に他者へ伝えることも不得手ですし、感情の抑制も上手にはできませんが、一人の人間としての人格は、おとなと何一つ変わるところがありません。

子どもの行動で、おとなから見ると理解できないこともあるかもしれませんが、よく見てみると、必ず何かしらの理由があったり目的があったりします。

それは、その子どもがその子なりの考えの元での行動であり、他人へ迷惑を故意にかけるものや無意味に傷つける行動以外は、制止する必要はないと考えています。

自分の行動が引き起こした結果を経験しないと、表面上の知識は身についたとしてもそれはあくまでも「マニュアル」であって、その本質を理解しているとはいえません。

 

子どもとの信頼関係を築く第1歩が、「子どもを信じること」ではないでしょうか。

これはもちろん、対子どもに限らず、ひとりの人間同士でも言えることです。

 

 

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