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子どもエッセイ

声かけ

2012/03/29

昨日のスタッフのブログを見て、さすがだなぁと感心させられました。

よく、保育士の仕事は、「子どもと遊んでいるだけでいいから楽だね」とか、逆に、「おっきな声で指示して教え込まなきゃ」とか言われることが多いのですが、こういったことを保育関係者以外の方が言うのは分かるのですが、同業者でさえも同じようなことを言われる方がいて困ることがあります。

子どもの発達に、おとなは欠かせない環境なのですが、それは、子どもに何かを「教え込む」ために必要なのではなく、「モデル」となったり、「子どもの力を引き出す」ためにヒントを与えたり、うまく自分を表現できない気持ちを「受容」し、その気持ちに「共感」するためなどの人的環境であると思います。

それがいわゆる保育士の仕事なのですが、どうも大きな声で遠くから指示を出したり、子どもが自ら何かをしようとすると先走って方法や手順を全部指示したりすることが保育士の仕事であると勘違いしている方が多いように感じます。

例えば、昨日のスタッフのブログにあった、「自分の物を片付ける」ということですが、ひとつひとつ指示を出して片付けさせるのはとても簡単です。

ですが、子どもにとってはどうでしょうか?

子どもは言われたとおりに上着をたたんだり、棚に片付けたりすることはできます。ですが、指示をされてその通りに動いただけでは、その行動の理由はわかりませんので、次もまた同じ指示をださないとできません。

上着をたたんで棚に片付けるのは、次にその上着を着るときに楽に着れるからなのですが、その理由を理解しているかしていないかでは、大きく違います。

理由や意味を理解しての行動は、そこからどんどん派生して行き、いろんな行動が自発的なものへとなります。

考える力や自発的に物事に関わろうとする力がなければ、おとなになってから、ただ指示を待つだけの人間になってしまいます。

 

このように、子どもにとって本当に必要な力とは何か、そういったことを日々考えながら保育しているうちのスタッフは、プロとしての意識が高いんだなぁと改めて思います。

 

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