先日、アメリカの健康専門ニュースサイト「MyHealthNewsDaily」で興味深い研究内容がUPされていました。
不安障害を抱える人の中で、不安度が高い人ほどIQが高いという研究結果が出たそうです。
それに加え、不安障害を抱える人は、健康な人よりもIQが高い傾向にあり、コミュニケーションを司る部分が健康な人よりも活性化しているとのこと。
この研究の研究リーダーで、ニューヨーク州立大学医学部精神科教授のジェレミー・コプラン氏によると、不安は人間の進化に貢献しているそうで、
「不安であることを、現代の私達は健全な状態だとは思っていませんが、不安は知性とリンクしているのです。不安は人類が高度に適応した結果、生じた特質だと言えます。過度の不安は、生活に支障をきたしますし、また患者の不安は筋の通らないものが多いです。しかし、世の中には思いも寄らない危険が起こります。ですから、過度の不安があるというのは、実にこの世界に適応していると言えるのです。不安を危険のサインだと考えて行動する人は、自分や子孫の命を守れるケースが多いのです」
とコメントしています。
また、コプラン教授は次のようにもコメントしています。「心配しなさすぎるということは、個人にとっても社会にとっても問題となります。危機がすぐ近くに差し迫っていても、気がつかない人も存在しますね。こういう人が一国のリーダーだと、リスクを気づかう必要はないという風潮を起こすことになります。リスク意識の欠損が、社会的な問題を引き起こすことがあるのです」
不安が強い人は怖がりであることが多く、初めての場所や出来事、取組みなどにもとても慎重で、なかなか前へ進めないことが多くあります。自分の中で、納得ができて初めて一歩を踏み出せるのですが、これは子どもにもよく見られる事です。
ですので、まわりのおとなが、ちゃんと待ってあげることが必要です。
そういった子どもは、慎重なだけなのに、「ぐずぐずする子」だとか「怖がりで勇気がない子」だとかマイナスに受け取るおとなが多いのですが、そういう風にマイナスにしか受け止められないおとなは、一体子どもに何を求めているのでしょうね。
園の子ども達でも、早い段階で文字や数に強い子は、不安を抱えやすかったりすることが多くみられます。
不安を感じるということは、つまり、「先の見通しを持ちたくても先のことだからわからない」ことや「こういう行動をするとこういう結果になるかもしれない」ということが理解できているから不安になるわけです。
要するに、物事を点ではなく、連続した線や面で捉えることができる知性を持っているわけです。
そういったプラスの面には目を向けずに、いわゆる「手のかからない平均的な子ども」を求めるおとなは、素人なら理解できますが、保育園や幼稚園・学校でいわゆる「先生」として働くにはふさわしくない気がします。
専門家としてはあまりにもお粗末に感じてしまいますね。