IOTという言葉を最近目にするようになりました。
Internet of Thingsの略語です。
すべてがネットで繋がるという意味のIOTは、これから最も成長する分野のひとつです。
例えば身近なところですと、マイナンバー制度もこれにあたると言えます。
自分の番号を使って自分に関する様々な情報をビッグデータで管理されているわけです。
是非は問われていますが、アメリカの国防総省などは犯罪歴などもビッグデータ管理しているいるようです。
これまでは、例えば、自分の住所と名前、携帯電話番号などと預金通帳番号とクレジットカード情報、購入した物の履歴などはそれぞれが別々に自己管理していました。
自己管理を続けていくことはもちろん可能です。ですから、IOTイコールすべての情報を管理される!というわけではありませんので誤解のないように!
話を戻します。
先ほどの自己管理してきたデータの他に、病気の記録や自動車などの事故の履歴、趣味や好きな食べ物などなど、そういったものも、これまでは自己管理で、必要時に自分の頭の中から記憶などを取り出してまたは必要な書類などを取り出して対処してきました。
IOTが進むと、これらすべてをビッグデータ上で紐づけされ、便利さに拍車がかかります。
すでに商品化が検討されている例としては、冷蔵庫です。
冷蔵庫内のAIが、持ち主の趣味や嗜好、日ごろ定期的に購入する食材などをデータとして保管し、その食材が切れそうになってくると、自動的にネットを介して購入し補完してくれるというシステムです。(もちろん、商品化はまだまだ先の話ですよ)
多忙を極める方々にはとてもありがたいシステムです。
他にも、自動車などの機械類のどの部分があとどれくらいで修理が必要か、などを知らせてくれるようなものも開発が進んでいるとのこと。
便利さを追及する代わりに、自分の個人的なデータを入力などで出さないといけないわけですから、ただ便利なだけではありません。
IT系が苦手な方のためのもっと身近な紐づけの例としては、楽天やAmazonなどのページがわかりやすいですね。
何度か購入したことがある人は覚えがあると思うのですが、ページ上でいろんな類似商品をお勧めすしてくることがありませんか?
あれは、購入履歴からその人の興味があるものや好きなものをビッグデータ上で紐づけし、提供してくれているわけです。
こういった話になると、「個人情報が抜き取られる!」と心配になる方も多くいると思います。
そこで!
割と簡単に対処する方法として、何かを登録するときに、わざと生年月日をずらして入力したり、携帯電話やタブレット、PCなどの同期を解除したり、といった方法が挙げられます。
まぁ、気休め程度ですが(笑)。
これからの世の中を生きていく今の子どもたちには、このあたりも含めて情報に関するリテラシーをしっかり持っておいてもらわないといけません。
自分の身を守ることが一番の目的ですが、何よりも一度ネットにあげたものはそうそう簡単には消えないということも覚えておいてほしいことです。
先日、当園において第三者評価を受諾したのですが、その際にネットを介して匿名での利用者調査を行いました。
自由コメントの欄もあり、保護者がそれぞれ好きなように書き込みができたわけですが、ほとんどの保護者の方は園をよくするための改善点などをコメントとして残してくださり、私たちも助かることが多くあったのですが、残念ながら、ごくごく一部の特定の保護者の方が、他の保護者を非難したり、特定の職員に対する誹謗中傷を書き込んでいました。
それはそれとして、書き込んだ方は軽い気持ちでストレス解消程度に思われていたのでしょうが、例えばもし、これが訴訟問題や事件になった場合、本来は匿名のものがどの端末から書き込んだかの追跡を行われることがあります。
その時になって、コメントを消したくても、書いた本人には消すことができません。
ネットを介しての匿名であるからと油断して軽い気持ちでやったことが、取り返しのつかないことにも繋がりかねません。
子どもたちにはこういったことも、ちゃんと伝えていく必要性がありますね。
そんなつもりはなくても気づいた時には犯罪者、とならないように、先を見通し、自分の行動がどのような結果を招くのか、法に抵触する恐れはないか、など、自分の行動を一度立ち止まって考えることが、ネットでは必要不可欠になってきます。
特にこれからの時代では、IOTが当たり前になってくるわけですから、ほんのちょっとの出来心が、その後の人生に大きく影響してくる可能性も否定できません。
子どもたちが考えなしに自分の人生に傷をつけないためにも、それぞれのご家庭でも、情報に関する話を日ごろから持ってもらいたいと思います。
乳幼児期は直接的な情報に関する学習は発達上、難しいですが情報リテラシーに繋がる取り組みは行えると思います。
園でも今後、取り組んでいかなければならない課題のひとつです。